京都狂いの関根理沙が誕生するまで|【人生】新選組からMBA留学、そして移住へ

私と京都の恋愛遍歴(小学生〜今まで)

しつこいですが、人生の夢は京都と両想いになること。ここ数年の人生のモットーは「可愛く賢く、たくましく美しく」。
「KYOTONOANO」に至るまでの京都との恋愛遍歴をダイジェストでお届け。


上の写真は、「サロンねねの道」にて撮らせていただいた。高台寺に面した「ねねの道」にある建物、誰もが見たことがあるはず。こちらを運営の素敵なご夫婦については別項にて。

田舎で育った女の子が幕末にハマる

埼玉の田舎に生まれた、いたいけな12歳の少女。

大河ドラマ「新選組!」で、京都の街並みに心を奪われる。同じ時期、新選組を描いた少女漫画「風光る」にもハマる。
初恋の人は沖田総司。次に土方さん。
百人一首に惹かれ、初めて母におねだりして買ってもらった本が、百首の歌の解説本だった。

古典の授業中に泣く女子高生

憧れを抱き中2の修学旅行で訪れた東山の街並みが想像以上に美しく、しょっちゅうあの風景を絵に描いていた。
その後は両親におねだりして京都旅行を繰り返す。

高校に入る前の春、友達と夜行バスで0泊3日の旅に行くと帰りのバスを逃して警察に補導され翌日母に迎えに来てもらったのは今でも苦い思い出。

高1の古典の授業中、伊勢物語の一つの歌に出会い、繰り返し呟いているうちに涙が出る。

梓弓 まゆみつきゆみ 年を経て わがせしがごと うるはしみせよ

歌を見て泣いたのがこの時初めてだった気がする。意味はまた今度。

最高の学びの地を求めて早稲田へ

”日本史も日本文学も最高の環境で学びたい。”

”ついでにアナウンサーにもなりたい。”

そんな思いから妄信的に早稲田へ。でもその野望は脆くも打ち砕かれ、何も思い通りにならない人生暗黒期。
東山の朝日になんとか命を救われた後、大学2年生の春に京都のあるお寺で人生最大の出会いを経験。詳しくは金戒光明寺編へ。初めて生きる喜びを知り、遠距離恋愛の彼に会いに来る中で、ますます京都へハマっていく。

和泉式部の世界をもっと知りたくて

元来たぶん、超恋愛体質(好きになるとのめり込むし相手に尽くす)。
京都で彼との時間を過ごしながら、和泉式部と与謝野晶子の歌に惹かれていく。

この会ったこともない、でも生涯大切な2人の友人とつないでくれたのも京都だった。
京都にいると、大好きな2人の息遣いが聞こえる場所がいくつもある。このまちにいると、1200年前の人とだって会話ができる。1200年前にタイムスリップして心を通じ合わせることができちゃう、魔法の国だと思った。

決めた。私、同志社に行く!

早稲田の講義で和歌にどっぷり触れるうちに、和泉式部の恋の歌にどんどんのめり込む。

”彼女たちの見たもの感じたものを五感で感じたい。”
”ここじゃ、彼女たちの息遣いがわからない。”

そんな気持ちが抑えられなくなって、同志社大学へ1年間国内留学する決意をした。

誰のためでもなく何の役に立てるためでもなく、己の気持ちに従って。当時私のために東京に転勤することを決めていた彼に「別れてでも行きます」と言ったのはもう、若さだったな。
「京都に世界一詳しい大学生になる」という目標を掲げ、まぶしく甘酸っぱい経験をたくさんする。

30歳になったらまた帰ってくるよ

同志社への留学から帰ったのち、運命の彼に突然の別れを告げられて、失意の中。
当時尊敬していた京都のお坊さんに言われた言葉。

”本当に京都で活躍しようと思ったら、東京とか大企業とかでもみくちゃにされてきた方がいいよ。”

そして、誰にも言わずこっそりと誓いを立てた。

”東京で死ぬ気で働いて、使い物になったら30歳で京都に帰ってこよう。”

無事、東京の出版社に就職。
編集者として、地域創生人として日本中を取材。

誓いのもとに7年間がむしゃらに働いて、大手でしかできないたくさんの経験をして、京都のための時間もお金も使わないで走り抜けて、気づいたこと。

”やっぱり京都が好きだ。でも私は京都で何もない。何もできない。私が大好きな文学も文化も、世の中に必要とされない。お金にはならない。”

京都に必要とされる人間になりたい

”京都と両想いになりたい。京都に必要とされる人間になりたい。”

たったそれだけの恋心から、同志社の大学院(ビジネススクール)へ入学。
ここで私ができることを探そうと思い、2年間働きながらの学生生活スタートの日に詠んだ歌がこれ。

永き永き 歴史のなかの 我が2年 うれしきことも 苦しきことも

千年の都・京都で学問と向き合えることが心の底から嬉しかった。ずっと恋焦がれた京都と、じっくり向き合えることが。

京都のホテルに年間200泊、スーツケースと生きる

それから2年は文字通り血を吐くような生活。

平日は出張で全国を飛び回りながら、週末は京都のホテル暮らしで大学院の講義を受ける。山のように出る課題は、夜中までの仕事が終わった後に徹夜。
昼休みや出張の移動時間で仮眠をとりながら、コインランドリーで洗濯をして、時々自宅に帰っては服や教科書を入れ替える日々。

京都のホテルに年200泊し、お金も体力も使い果たした。毎日持ち歩いたスーツケースは2年間で2台ダメにした。修了式の後に2台目が壊れて、役目を終えたんだなあとしみじみした。

人生が180度ぐるんと変わった2年間

それでもこの過酷な2年は、ものすごく幸せだった。
少しだけ、京都に必要な人間に近づけた気がした。

ずっと独りで暗闇の中で悩み続けたことを真剣に聞いてくれるかっこいい大人たちもいた。
30年で歪んだ価値観も大人たちに矯正され、自己肯定感も爆上がり。人生がグルンと変わった。

振り返ればいつも私の人生を変えてくれる人は京都にいて、京都の大人たちはかっこよくて、優しくて、まぶしくて。
まだまだ私はなんだってできる、人生これからだって思わせてくれた。

京都以外、何もいらない。

そして大学院修了&MBA取得。
同時に会社も辞めて独立して、2023年4月から京都ソロ生活スタート。

でも私はやっぱりまだ未熟で、何者でもなくて。京都はまだまだ遠くて、私は京都に全然必要とされてない。
何もいらないから、京都と両想いになりたい。そのためだったら何でもする。恋人も結婚も子供も叶わなくていいのに。

6月30日、下御霊神社の茅の輪くぐりをしながら詠んだ歌。

欲しいのは 今を生ききる エネルギー 千歳(ちとせ)の命 なんていらない

でもいつか。もしかしたら。

でもこのたび、私がお寺や神社で見せる表情が綺麗だと言ってくれた男の人がいた。
愛しいものを見つめる、まぶしそうな切ない眼をしていると。見えないものを見ている私の眼が、素敵だと。

それはたぶん私が生涯男性に向けたことがない眼なんだろうかと哀しくもなり、一方でそんな私をまるごと愛してくれる人がいたら幸せだなと思ってみたりもしている。


写真協力:「サロンねねの道」

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